“ハウスメーカーリフォーム デザイン事例 #204 東京都”
ウォールナットやレッドシダー。自然素材に包まれたあたたかな大人の空間
18年前にご両親が建てた注文住宅にお住まいだったSさん。お子さまの独立をきっかけに、2階をご好みのデザインにリフォームしました。リビングが勾配天井という特徴的なデザインでしたが、壁や家具で空間に垂直・水平ラインをつくり、おだやかな印象に。さらに、階段の両側に石壁を設けて天井高を強調し、開放感をもたらしています。床にはウォールナットの無垢フローリング、天井にはレッドシダーを張り、木に包まれているような心休まる雰囲気に。さらに霧島壁やライムストーンといったやさしい色合いの自然素材をプラス。モダンな家具も調和しつつ、どこか懐かしいようなやさしさを内包した、うつくしい住まいに仕上がっています。
BEFORE
AFTER
リビング・ダイニング
リビングはスタイリッシュな勾配天井。この傾斜の印象をやわらげるためにTVボードと棚で水平ラインを強調し、おだやかな印象に仕上げました。階段の両側にはゲートのような石壁を設け、縦方向の伸びやかさを与えています。これにより天井高が強調され、視覚的な開放感を与えることができました。同時に、リビングに入った際に見えるTVの背面を目隠ししてくれます。
キッチン
フローリングにはウォールナットの無垢材を敷き、LDK全体をシックな印象に仕上げています。もともと木が張られていたリビングの天井は、床材と同じ色調のレッドシダーを張りました。木のあたたかみに包まれたような空間は、デザイン性のあるモダンな家具とも調和し、またその魅力を引き立ててくれます。自然素材の心地よさがじわじわと伝わってくるような空間となりました。
リビング・ダイニング
リビングとキッチン、それぞれの壁には大判のライムストーンを貼りました。ベージュのあたたかい色調や、落ち着きがありながらも表情豊かな質感、塗装にはない柔らかさなどが特徴的です。躯体よりも厚みを持たせ、天井まで貼ったことにより、その存在感をより強調しつつ、趣のある空間を演出しています。また、異なる空間のつながりを感じさせる効果もあります。
階段
玄関の正面に位置する階段の壁をなくして、木の格子を新たに設けました。もう一方の壁にはウォールナットを貼って、タモ材を使って手すりを設けました。うつくしさと使い勝手のよさは、空間をシックに彩り、階段以上の優れた効果を発揮しています。さらに、階段の先にはガラスでデザインした飾り棚。視界が先へと導かれ、奥行きを感じさせています。
廊下
玄関ホールと外廊下の間仕切り壁にはもともとガラスブロックが入っていたものの、やや暗い印象でした。そこでガラスブロックの幅を倍に広げ、天井まで積み上げることによって、より採光ができるように。床にはリビングやキッチンの壁と同じライムストーンを敷き、やわらかさと明るさを感じる空間に。同じ素材でボリュームのある柱を設け、自ずと視線が集まるようなアクセントにしています。
洗面室
水まわりは、洋室の一部を取り込んで拡大。収納扉にはウォールナット、天板には大理石を使って、ゆったりとした洗面台をオリジナルで造作しています。ご希望によって2ボウル、背面には収納とタオルウォーマーを設置。ゲストにはホテルの化粧室のように使ってもらえるほど、上質な雰囲気に仕上がっています。鏡の上部は、北側傾斜の制限によって斜めになっていましたが、垂直の下がり天井ですっきりと見せました。