
“鉄骨リフォーム デザイン事例 #277”
視線が抜ける大きなワンルームのようにリフォーム。遮るものがない暮らし
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実家が所有するビルの2階と3階に移り住むこととなりましたが、もともと事務所だったため、暮らしに必要な設備がありませんでした。ご夫婦2人に丁度よいシンプルな間取りをご希望だったことから、間仕切り壁をできるだけ設けず、端から端まで視界が抜けるワンルームのように仕上げて開放感をもたらしています。構造上なくせない柱と下がり天井にはグレーのクロスを貼り、空間にメリハリを持たせると同時に、実際以上の広がりを感じさせています。床材を張り分けることで視覚的にエリアを区分したこともポイントです。WICや本棚といった収納を充実させ、PC作業に集中できる書斎スペースも設けるなど、大人がゆったりとくつろげるような心地よさを追求しています。
BEFORE


AFTER

リビング・ダイニング

たくさんの本をお持ちのIさんのために、階段脇の壁に収納ニッチを造作しました。本のサイズに合わせて幅や奥行きを設定したため、すべての本をぴたりと収めることができ、ちょっとしたライブラリーのようです。既存を流用した階段にはスチール製の手すりを設け、スタイリッシュに仕上げました。
リビング・ダイニング

LDKに露出していた梁や柱は構造上なくせなかったため、デザインとして利用することにしました。窓際の下がり天井と柱にはグレーのアクセントクロスを貼って、あえて存在を強調。白をベースとした軽やかな空間を引き締めるだけでなく、建物の長手方向を意識させて伸びやかな印象を与えます。
リビング・ダイニング

もともとエントランスにあった2つのドアのうち、間取り変更により一つが必要なくなったため、その開口部分にタペガラスを入れて採光を確保しました。また、玄関とLDKを区切っている玄関収納は上部に空間を設けて一体感を持たせています。あえてきちんと仕切るのではなく、空間につながりを持たせることで開放感をアップ。
洗面室

事務所にはベランダがなかったため、新たに洗濯物干し場が必要でした。そこで、陽当たりのよい位置に洗面室を設けて天井にハンガーパイプを通し、室内洗濯物干し場に。たっぷりの自然光が注いで洗濯物の乾きが早く、隣に配置した洗濯機置き場からの移動もスムーズに。共働きのご夫婦が短時間で効率的に家事を行うための動線を設けました。
書斎

LDKとひと続きのスペースには、ゆとりのあるL字型のカウンターを設けてご夫婦それぞれの書斎としました。たくさんのPCやプリンターを一気に操作でき、作業効率を高めています。2面の窓からは開けた景色をたのしめ、すっきりとした気持ちでデスクに向かえるようになりました。
リビング・ダイニング

フロアは部屋ごとに壁で仕切るのではなく、床の素材や壁の色味を使い分けてゆるやかに区分しました。建具もできるだけ使用せず見通しを高め、家全体に連帯感を持たせています。夫婦それぞれが自分だけの時間を過ごしていても、お互いの気配を感じながら過ごせるような住まいを心がけました。