人研ぎ仕上げ

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新宿モデルルームの工事が着々と進んでいます。
青山や世田谷のモデルルームとはまったく異なるデザインではあるものの
一見してわかりにくい細部にまで、非常にこだわっている点は共通しています。
その一例が、今施工中の浴室。

浴室の種類は「既製品のユニットバス」「オーダーユニットバス」
「現場造りの浴室」の3つに分かれています。
一般的に、リフォーム・リノベーションで採用されるのは、
施工が簡単で低コスト、工期も短く、高性能の「既製品のユニットバス」、
もしくは既製に比べて素材の選択肢が広く、既製品とオーダーメイドの
ちょうど中間のような「オーダーユニットバス」がほとんど。
しかし、クラフトのお客さまのなかには、毎日使うからこそ浴室の居心地に
こだわりたい、という方も少なくありません。
そのような場合「現場造りの浴室」がおすすめです。
職人さんが防水工事、排水設備、浴槽の配置、石・タイル貼りなどを
すべて現地で施工するため、工期やコストも高くなりますが、
その変わり既製品のように規定がないため、その空間の寸法や形に合わせて
自由につくることが可能です。
そんな現場造りの浴室の贅沢な魅力をお客さまに知ってもらうために、
新宿モデルルームも、現場造りを採用したわけです。

しかも、浴槽は人研ぎ仕上げ。
古い小学校の外の手洗い場や、公園の滑り台などでときどき見かけますね。
正確には「人造石塗り研ぎ出し仕上げ」と言い、大理石や蛇紋岩といった
5mmほどの種石と顔料を練り混ぜ、硬まったらグラインダーで研磨。
型枠に流し込んで浴槽を形づくり、立ち上がりや表面の部分を職人さんの
手作業で仕上げて行きます。
表面を滑らかに研ぐのも、職人さんです。
手間がかかり、コストもかかり、さらに施工できる職人さんが少ないため、
最近の住まいに採用されることが少なくなりましたが
石のなかに種石が散らばっている様子は趣があり、肌触りはあたたかく、
しかし空間に重厚感を与えるという、何とも言えない魅力があります。

現場づくりの浴室は、防水性能が職人さんの腕に左右されますが、
私たち現場監督がしっかりと管理し、経験を積んできた信頼できる
職人さんが施工しています。
安心して任せてください。

2014 3/27 3:25 Posted by 新宿MR

床暖房

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新宿モデルルームのリビング・ダイニングの床に、床暖房を敷きました。
全面改装のリフォームでは、躯体のみを残してスケルトンにするため、
仕上げをする前に断熱材を入れたり、今回のように床暖房を入れたりと
住まいの性能を高めるチャンスでもあります。
とくに、小さなお子さまがいらっしゃるご家庭は床に直に座るようなシーンが多いため、
「床暖房を入れたい」というご要望をいただくことが多いです。

ちなみに、床暖房には「電気式」と「温水式」があります。
電気式は、床下に電熱線を巡らせて床をあたためる方法です。
立ち上がりが早い反面、温水式に比べるとあたたまり方が弱いかもしれません。
しかし、電熱線パネルの設置は温水式に比べると手軽で初期費用が安く、
導入しやすい点でおすすめです。

温水式は、床下のパネルに温水を巡らせて床をあたためます。
温水をつくる方法は、灯油やガスのボイラーでお湯をつくる方法、
空気中の熱を活用するヒートポンプでお湯をつくる方法など、さまざまです。
電気式に比べると立ち上がりはやや遅めで、じわじわとあたたまることが特徴。
ランニングコストは安いものの、初期費用がかかります。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、ご自身の予算や使用頻度から
どちらのタイプを導入するかを検討しましょう。

新宿モデルルームでは、電気式の床暖房を導入することになりました。
下地合板の上に0.5mmほどの薄さのシートを敷いていくため、
床の高さはこれまでとほとんど変わりません。
消し忘れ機能も付いており、うっかりスイッチを消し忘れても8時間経てば
自動的にスイッチがオフになります。
これから、仕上げ材の石とフローリングを貼っていきます。

青山モデルルームでは、「電気式」と「温水式」どちらも導入しています。
立ち上がり方やあたたかさの違いを体感したい方は、
青山モデルルームにお越しください。

2014 3/4 3:24 Posted by 新宿MR

雨漏り対策

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青山・世田谷のモデルルームに続き、
来年2月には新宿モデルルームも開設予定です。

14階・最上階のマンションは採光・通風ともに申し分なく、
ご見学の方には、これまでのモデルルームとはまた違った
開放的な雰囲気を味わっていただけると思います。

「一足でも早く完成させて、皆さまにお披露目したい」と思い、
急ピッチでリフォームを進めていますが、解体後に早くも問題が発生。
天井を撤去してみたら、なんと屋上が雨漏りをしているではありませんか。

雨漏りはたいてい、天井がシミになったり、カビが生えてきたりしてから
やっと気がつくことが多いのですが、
今回は、フルリフォームで床壁天井を全て撤去していたからこそ
早期発見で最悪の事態を避けることができました。

築27年のマンションため、多少の不具合があることは想定内でしたが
発見が遅れるほど被害が大きくなる雨漏りですから、
6世帯のご家庭がある同じフロアの皆さんに
被害が出る前に気がつけて、本当によかったです。

マンションの場合、屋上は共有部分のため
管理組合によって、修繕積立費で工事してもらえます。
すみやかに管理組合に報告し、防水工事をお願いしました。

クラフトでも、お客さまのマンションをリフォームする際は
雨漏りや水漏れの跡がないかを念入りにチェックしています。
もし発見したら、お客さまと管理組合にご報告。
雨漏りしている箇所の真上が防水不備の部分とは限らないため
防水箇所の特定はとても難しく、ほとんどの場合は全面補修を行います。
「FRP防水工法」「塗膜ウレタン防水」「シート防水」とさまざまな工法がありますが、
できるだけ既存の状態を見ながら最適な方法を選択して完璧に防水。
私たちも防水工事の大変さを知っているだけに、
他社の工事だとはいえ、他人事ではいられない気分でした。

屋上部分の雨漏りは、マンションの管理組合が対応してくれますし、
そのせいで生じたシミやカビのリフォーム費用も、大抵は管理組合が負担してくれます。
しかし、天井にシミが出てくるまで放っておくのはちょっと危険です。
これから内装を仕上げてしまえば、次に雨漏りがあっても
ずっと気がつかないかもしれません。

そういう心配があったことから、定期的に雨漏りをチェックできるように
天井に点検口を設けました。
これはクラフトのお客さまにもお勧めしている方法です。

今回のように解体後、思いがけない問題が起こることがありますが
1つひとつをきちんと解決していけば、
築年数を感じさせないほどの快適さで暮らしていくことができるので
ご安心ください。

2013 10/17 3:23 Posted by 新宿MR