R壁をRに開口

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店舗などでよく見かけるR(曲線)壁。
ちょっと目を惹くアイポイントとなり、空間に遊び心を持たせてくれますね。
住宅に採用したときは、どことなくモダンな印象になりますし、
視界に入るたびにリラックスさせてくれます。

個性的なカタチがとても魅力的なR壁は、
そのぶん工事を複雑なものにしてしまう、現場泣かせでもあります。
今回は、そのR壁にさらにRの間口を開けるのですから
どれだけ大変かはご想像の通りです。

竣工のかなり前から設計図を受け取っていたため、
すぐに職人さんと相談しながらベストな工事方法を探っていきました。

Rの開口を開ける前に、まずはR壁全体をつくっていきます。
はじめに壁の位置となる線を床に印す「墨出し」を行い、
その墨出し線に沿って弧を描くように間柱を建て、上からベニヤを貼っていきます。
通常のベニヤでは曲がらないため、由なカーブを持たせることができる専用の曲げベニヤを使います。
折れないようにゆっくりと、円柱に当てながら曲げていくのがコツです。
熟練した職人さんが一つひとつの段階を丁寧に納めてくれるため、
隣で見ていてもとても安心できました。
こうして完成したR壁に、さらにRの開口を設けるために、
曲木のようなものを使って壁面に墨出しを行いました。
その後は、墨出し線に沿ってカットしていきます。

今回は難易度の高い現場となりましたが
職人さんたちと協力しながらやり遂げることができ、
自分自身も少し成長したような気がします。

2013 8/6 4:40 Posted by YM邸

スケルトンリフォーム

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こちらは解体工事中で、これからスケルトンにしていきます。
スケルトンとは、住まいの「骨組み」のことを指します。
スケルトンリフォームとは、その「骨組み」のみを残し、設備や内装をすべて解体し、
つくり替えること。
構造躯体が露出した状態で劣化状況を確認し、必要があれば補強もできるため
スケルトンリフォームを行ったあとは、ほとんど新築のように生まれ変わります。
マンションでは共有部分などによる制約があり、大きな間取り変更ができない場合もありますが、
一戸建てはより自由なプランをたのしむことが可能です。

とくに、ご家庭のライフスタイルは2〜30年の間で大きく変わります。
家族が増えたり、お子さまが独立したりとさまざまですが、
そのせいで部屋が足りなくなったり、逆に収納が余ってしまったり。
これまでと同じ間取りに、ご自身のライフスタイルが合わなくなってしまい、
クラフトにご相談にいらっしゃる方も多くいます。
また、そうこうしているうちにキッチンやお風呂などが壊れてきたりと、
ライフスタイルと設備の変化のほうが、躯体の劣化よりも早く訪れるものですが
そんなとき、スケルトンリフォームをおすすめしています。
自由な間取り変更がしやすいことと、配管の交換がしやすく、設備も一新しやすいからです。
さらに、先述したように躯体の劣化状態も目でしっかりと確認できます。
ほかにも、躯体にクラックが入っていないか、錆びていないか、雨漏りなどがないかなど、
仕上げの上からは確認できない部分を細かくチェックすることが可能です。
このタイミングで、断熱材や防音材を入れて住まいの性能をアップしておくのも
よいでしょう。
ただし、工期が少し余計にかかってしまうことがあるため、
できるだけ早くリフォーム会社に相談し、スムーズに工事を進められるよう
手配することが大切です。
住まいの構造によってはスケルトンリフォームがしにくいこともありますので、
リフォーム前提に物件を探す場合は、かならず購入前にリフォーム会社に相談しましょう。
クラフトでは、リフォームしやすい物件探しもお手伝いしています。

時間はかかりますが、新築同様に生まれ変わるため、安全に長く暮らしていただけるようになり、
長く考えると効率的かつ経済的です。

スケルトンリフォームの工事現場では、解体の廃材がたくさん出るため、
とくにマンションでは住民の方々にご迷惑をかけしないようにしています。
エレベーターや廊下に養生シートを敷くなどして、ゴミが散らばったり、
キズがつかないように配慮しながら進めました。

解体後は、いよいよ墨出しです。

2013 6/9 4:40 Posted by YM邸