鉄骨ALC

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今日は鉄骨ALCのお住まいを施工しました。
ALCとは、Autoclaved Lightweight aerated Concreteの頭文字からとられた略称で、
“軽量気泡コンクリート”のこと。
普通のコンクリートは圧縮への抵抗力が強い反面、重くて施工性が悪い、
というデメリットがありますが、
こちらのALCは気泡をたっぷり含み、水面に浮くほど軽いのです。
軽いと言っても、ALCパネルは1枚あたり100kgもあるため
写真のように、職人さん2人がかりで運ぶ必要がありましたが、
何とか人手で運べるくらいですから、コンクリートよりはだいぶ軽量です。
高い断熱性も認められているため、鉄骨造の一般住宅やビルの外壁に使用されることが多く
現代の建築物には欠かせない建築資材となっています。

リフォームでは、窓の位置によって間取りを制限されてしまうことがあります。
しかし、ALCを使用した鉄骨造の一戸建てであれば、
既存の窓を塞ぎ、外壁のALCパネルをカットすることで、窓の位置を移動でき
間取りを変えやすくなります。
同じ鉄骨造でもブレース構造で、外壁にブレースが入っている場合は
窓の移動がやや制限されてしまいますが
RC造はコンクリート自体が建物を支える構造部分になり、
カットする場合は綿密な構造計算が必要になることを考えると
鉄骨造のリフォームの自由度は、かなり高いと言えるでしょう。

ALCパネルの隙間には、建物の防水性を保つためのシーリング材を入れますが、
このシーリング材は主に紫外線などの影響で劣化します。
劣化してしまうと防水効果がなくなくなり
内部に水が浸透し、鉄骨部分が錆びてしまいます。
そのほかに、ジョイント部分やサッシまわりの劣化、ALCパネルのクラックも
水の浸透の原因となりますので、
定期的にメンテナンスを行い、必要があれば補修することをお勧めします。
ちなみに、ALCパネルは通常ならレッカー車で設置するのですが
今回は住宅密集地の現場だったため、レッカー車が入らず、
100kgほどもある重いパネルをマンパワーで設置することになりました。
職人さんたち、本当にお疲れ様でした!

2014 8/26 10:12 Posted by HW邸