LGSの工事

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解体後、電気配線の整理と、水道の先行配管を行いました。
家庭の電気の供給は、柱上変電器から一般家庭の建物内に太い電線で引き込まれ
住まいの玄関横などにある分電盤を介し、細い電線でそれぞれの居室に送られています。
しかし、古い建物は使われていない電線や、どこにつながっているか不明な
電線があり、その仕分けや整理もリフォームでは大切な作業。
きちんと整理することで今後の電気工事がしやすくなると思います。

設備配管工事も同様です。
給水配管と給湯配管を、キッチンや浴室など水まわりに振り分ける
先行配管を行いました。
仕上げ工事に比べるととても地味なのですが、ここをしっかり施工しなければ
仕上げがいくらキレイでも問題外です。

こうした作業を終えてやっと、LGS壁の工事に入りました。
LGSはLight gauge steelの略で、軽量鉄骨のことです。
通常は上から石膏ボードを張り、クロスなどで仕上げてしまうため
あまり目に触れることはありませんが、軽くて加工がしやすく手軽に間仕切り壁を
設けることができることから、建築現場でよく使われている建材です。
まずは、軽鉄でできたランナーというコの字型のレールを、床面と天井面に設置します。
その上にスタッドという柱を一定のピッチで設けていくのですが、
その際の固定には、ビスを使用します。
そこで注意点が一つ。
今回は既存の温水式床暖房を利用する計画ため、
床下のパイプにビスが刺さらないように注意する必要がありました。

まずは、レーザーで床暖房のパイプがどのあたりにあるかを調べていきます。
これで位置は確認できますが、「ビスをパイプに打たない」という
ミッションがあるため、ランナーとフローリングの間に40mmの木片を挟み、
その上からビス打ち込むことにしました。
フローリングの厚みが12〜15mmのため、床暖房に到達するまでは
フローリングと木軸と合わせた55mm程度の余裕が生まれました。
ここに、50mmのビスを打ち込めば、床暖房の手前でビスを固定できるわけです。
しかしビスはフローリングに10mm程度しか打ち込まないことになるため、
木軸とフローリングの間を接着材でしっかりと固定しています。
ビスで柱を固定する、というより、接着剤が乾くまでビスで仮固定しておく、
といったイメージです。
しかし、そのわずか10mmのビスでも風や地震の横揺れに抵抗する力があるので
その存在は結構大きなものです。
完成してしまうと見えない部分ですが、かなり重要度の高い工事の一つでした。

2014 11/1 10:22 Posted by YS邸