断熱工事

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住まいによっては断熱工事がなされてない場合があるため、
リフォームのタイミングに合わせて断熱チェックを行い
必要があれば補充します。
断熱材の原料にはガラスやウレタンから、古新聞やコルクなどの天然素材までさまざまで、
どれも性能や価格、また工法が異なってきます。
今回の住まいで採用した断熱材は、発砲ウレタン。
こちら、断熱性の高さはもちろんですが、
シックハウスの原因となる有害物質が含まれず、体にもやさしい。
さらに劣化しにくいというメリットがあります。
スプレー工法は隙間のない断熱層をつくることができるため、
結露による断熱性能の低下を防いでくれることもポイント。
施工がしやすく、工期も短縮できることから、
最近では、とても主流な断熱方法となっています。

この日は、車に搭載した材料の入ったドラム缶に、ホースを直接つなげて
専用のガンで躯体に直接吹き付けていきました。
このホース、マンションの10階まで届くほどの長さがあるため
駐車スペースさえ確保できれば、ほとんどの物件はこちらで対応できます。

ガンを左右に移動させながら、丁寧に上から下へと吹き付けていきます。

このとき大切なのが、ウレタン層を規定の厚さに統一すること。
厚みによって断熱効果が異なるため、それぞれの住まいに必要な効果を考慮して厚さを決定しています。
とは言え、吹いた後に発砲して厚みを増すのがウレタンですから
均一の厚みで吹き付けていくのは、
施工者のちょっとした技術が必要になってきます。
薄すぎると断熱効果が不足し、逆に厚すぎると内装下地に影響が出てくるため
その塩梅が、非常に難しいのです。

吹き付けが完了した後は、その定められた厚みが出ているかどうか、
ピンを使ってチェックすることになっています。
ピンには10mmから60mmまでの長さがあり、
そのなかから規定の長さのピンを選んで、ウレタン部分に刺していくだけという、わりとアナログな方法です。

ピンの根本までしっかりと差し込めるかどうか。
ピンがすうっと入ってくれれば気持ちがいいけれど、
逆にピンの頭が浮いてしまえば、『薄い』ということで、また吹き直しです。
そして吹き直した部分にピンを指して、もう一度厚さを確認。
おお、今度は大丈夫だ、よかった。
なんてことを心の中で叫びながら、全体を均等に仕上げていきました。

2013 8/7 4:20 Posted by ST邸