R壁をRに開口

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店舗などでよく見かけるR(曲線)壁。
ちょっと目を惹くアイポイントとなり、空間に遊び心を持たせてくれますね。
住宅に採用したときは、どことなくモダンな印象になりますし、
視界に入るたびにリラックスさせてくれます。

個性的なカタチがとても魅力的なR壁は、
そのぶん工事を複雑なものにしてしまう、現場泣かせでもあります。
今回は、そのR壁にさらにRの間口を開けるのですから
どれだけ大変かはご想像の通りです。

竣工のかなり前から設計図を受け取っていたため、
すぐに職人さんと相談しながらベストな工事方法を探っていきました。

Rの開口を開ける前に、まずはR壁全体をつくっていきます。
はじめに壁の位置となる線を床に印す「墨出し」を行い、
その墨出し線に沿って弧を描くように間柱を建て、上からベニヤを貼っていきます。
通常のベニヤでは曲がらないため、由なカーブを持たせることができる専用の曲げベニヤを使います。
折れないようにゆっくりと、円柱に当てながら曲げていくのがコツです。
熟練した職人さんが一つひとつの段階を丁寧に納めてくれるため、
隣で見ていてもとても安心できました。
こうして完成したR壁に、さらにRの開口を設けるために、
曲木のようなものを使って壁面に墨出しを行いました。
その後は、墨出し線に沿ってカットしていきます。

今回は難易度の高い現場となりましたが
職人さんたちと協力しながらやり遂げることができ、
自分自身も少し成長したような気がします。

2013 8/6 4:40 Posted by YM邸