セラミックスクリーンは積み上げるだけ?

今回、珍しい納まりのセラミックスクリーンをおさめました。
セラミックスクリーンとは、磁器質の化粧ブロックを重ね合わせてつくる衝立てのこと。
ひとつひとつに曲線があるため、積み上げるとやわらかい雰囲気に仕上がり
同時に抜け感も生まれます。

 

よくホテルのエントランスやロビーなどで見かけることがあります。

今回は、マンションを住まいから事務所にリフォームすることになり
玄関とダイニングの間仕切りにセラミックスクリーンを使用しました。

施工方法は、というと、ブロックをただただ積み上げていくという作業なのですが
高さが約2.4m、幅約1.5m程度の大きさのになるため、使用するブロックが約500個もあります。

今回の施工の難しい点は、一つ一つの精度をしっかりとキープしなければいけないということ。

ブロックには最初から丸い穴が開いており、それを一つひとつ鉄のパイプに通して積み上げていくのですが、
ブロックが500個もあれば多少の誤差が出てきます。

その誤差をどう現場で逃げていくのかが、今回の悩ましいポイントでした。

結局、パイプの立ち上げ位置を現場で加工せず、予め工場で正確に加工したものを持ち込みました。
穴明けの位置がちょっとでもずれると大変だからです。

また精度的(加工的)には、パイプは一本モノで長いほうが精度が出やすいと思うのですが、
「ブロックを積み込む際に結構な手間になり、工期がかかってしまう」というメーカーさんのお話から、
パイプは3分割としました。

 

 

中々伝わりにくい部分でもあるので、ある程度で割愛しますが、こういった組み立ては、
時にパズルを解いているような感覚でもあり、個人的には楽しい作業です。

ようやく完成したセラミックスクリーンはこのように。

 

オフィスを彩るインテリアとして十分に機能しています。

この実例の詳しい内容は、こちらからご覧ください。
素敵なオフィスに大変身しています!

施工担当 松尾

2017 1/17 10:00 Posted by CRAFT PRODUCT,施工

会席料理とリフォームのプランニング

少し前のことですが、会席料理を頂いたときのお話です。
先付けから始まり、最後のご飯・止め椀まで2時間ほどかけて
楽しいひとときを過ごすことができました。

 

お皿も含めた盛りつけを見て楽しみ、香りを楽しみ。
一品食べ終わるとすぐさま温かい次の品が運ばれてきてきます。
その土地でとれたものや季節のものを頂き、大満足でした。

きっと食べる人の事を色々想像して調理・サービスされているのだと思います。
料理をつくってくれた方に「ごちそうさま。とっても美味しかった」と伝えたくなりました。

食事を終えてくつろいでいると、ふと、私自身がお客様に対して
リフォームプランを提案するときのことが頭に浮かびました。

どのような生活が理想?
今、何を不便に感じている?
食事はいつもご家族みんなで食べる?
お酒は好き?
やっぱりテレビはキッチン・ダイニング・リビングの全てから見たい?
趣味は?趣味によっては収納をいっぱいつくらなきゃ
構造や設備の制約はあるけれど、どんな空間に生まれかわらせる事ができるだろう?
素材はどんなものがお好みだろう?

 

お好みや暮らし方はそれぞれのご家庭で違うため
できるだけ丁寧にお話をうかがい、ありったけの想像力を使って
プランを考えていきます。
予算内で、厳選した素材を使いながら、工夫を凝らしてお客さまに満足していただく。
この部分は、懐石料理の料理人と同じなのではないでしょうか。

先日のお引き渡しのとき、お客様から
『(良い家になったので)ひきこもりになりそう!』という嬉しいお言葉をいただきました。

リフォームで居心地のよい空間をつくり、
『家が一番!』というご家族を増やすことが、今後の目標になりそうです。

設計:宮林

2016 10/27 1:42 Posted by CRAFT PRODUCT

贅沢な時間

10月も中頃ですが、まだまだ暑い日が続いていますね。
ちょっと前になりますが、夏休みを利用して田舎へ帰省したときのお話です。

毎回思うのですが、なんでもかんでも気密性や断熱性を上げて
環境性能向上しようとするのは都会的なのかなと感じる事があります。
もちろん全てがそうというわけでもないのですが例えば、

隙間風
となりのお宅の笑い声
強い日差し
廊下の板の間がきしむ音
ドアが閉まる音
濡れ縁

 

隙間風は天然の換気扇であり、建物下の土間もコンクリートではなく
土ですので、通過した風はどこかひんやりしています。
天然のクールチューブといった感じでしょうか。

 

吸い込まれそうな真っ暗闇の中に
ご近所の楽しそうな笑い声が聞こえほっとしたり。
家の中での廊下がきしむ音や、緩衝材のないドアをそっと閉める音に
家族の存在や、気遣いを感じたり。

都会では不快な日差しも、よりギラギラしてるのも空気が澄んでいればこそ。

 

全ては隣地との幅がとれない都会では、お隣の距離が近いなどの理由から
マイナスのイメージになってしまったものばかりかもしれません。

リフォームを業としている私が述べるのも変な話ですが、
機械的に新しい物を作っていくのが決してリフォームの良さではないので、
多少の不便があっても良いと感じるものは積極的に活かし、
新しくする物とうまく融合する。

人それぞれの贅沢な時間を過ごせるよう、
ご提案するのも奥が深い作業だなと思います。

シトシトと降る雨の音を聞きながら
そんな事に思う私なりの贅沢な時間でありました。

設計:生田

2016 10/20 3:17 Posted by CRAFT PRODUCT