「音風景を探す」水の郷 佐原

「ジャ~~~~」

そんな音が聴こえてくるここは、千葉県香取市にある水の郷・佐原。
 
川越市と並び、小江戸と言われる古い町並みを残した町です。
 

 

佐原には古民家を活かしたカフェやお店が所かしこにありますが、
一番の観光スポットは町の中心を通る水路。

 

この水路は、『さっぱ舟』と呼ばれる小船で巡る事もできるので
徒歩とはまた違った風景を見る事ができます。
 
さてジャ~~~~という音は何の音だったかというと、
樋橋(とよはし)、通称じゃあじゃあ橋と呼ばれる橋から落ちる水の音になります。

 
 
なぜ橋から水が?と思いますが、
江戸時代、ここでは農業用水を大きな樋を通し、川をまたがせ、田んぼに送っておりました。
その樋の上に板を渡したのが「樋橋」になり、
樋から溢れた水がジャージャーと川面に流れ落ちている事から
じゃあじゃあ橋と呼ばれているそうです。
 
今の橋は観光用に造り替えられたものですが、
水の音は昔と変わらず、「残したい日本の音風景100選」にも選ばれております。
 
目で見て風情を感じる事は少なくないですが、
じゃあじゃあ橋のように、音を聴いて昔と同じ風情を感じる事は身近には中々ありません。

いや、もしかしたら気づいてないだけで、昔から続く音風景は日常的にあるのかもしれませんね。
 
「音風景を探す」
 
今回なにか、日常での楽しみの一つを見つけたような気がします。

施工担当:楠見 
 

2017 3/20 8:51 Posted by 施工担当

数寄屋建築の「こけら葺き」の屋根。

紅葉狩りに立川の昭和記念公園へ行きました。

ぶらぶら歩いて、たまたま立ち寄った日本庭園の建物が
「数寄屋建築」ですごく凝っていて面白かったので書きたいと思います。

まず目に入ったのは「こけら葺き」の屋根。

 

薄い板を重ね合わせた屋根で、個人的には非常に意外でした。

「こんな屋根ありなのか~」「なんでこの屋根から現代の屋根に変わったのだろう」などなど
いろんな疑問が噴き出します。

3センチ角くらいの垂木が屋根下地として組んであるのは意味がわかるのですが
その上のギザギザしている部分の意味が分からなくてワクワクします。
よく見ると屋根垂木も角が削ってあって(面取り)細かく作り込まれています。
芸が細かい。

 

もっとも興味深かったのが、「深い軒と木の雨樋」。

 

 

「深い軒」は日本家屋によくありますが、「木の雨樋」は初めて意識して見ました。
簡単なつくりなのに趣があります。

そして雨樋があるのが「出入り口の上のみ」。

つまり出入り口以外は屋根に落ちた雨がそのまま真下の玉砂利を敷いたスペースに
落ちていくようになっています。
(玉砂利スペースの名称はすぐ調べられませんでした)

 

現代の戸建て住宅は、屋根に落ちた雨はすべて雨樋を通って効率よく排水管へ流されます。

どちらがいいか「明確に」答えよ。と言われればおそらく、
現代の都市部の狭い敷地に合わせるために軒は浅く、
室内を広くとれるようにした方が住空間の快適性は上がるでしょう。

また、軒を浅くすれば外壁を長持ちさせるために、必要以上に外壁に雨が当たらないように
全方位に雨樋を設置して効率よく雨水を排水する必要があると思います。
屋根からの雨水や雪が隣家へ流れてしまう可能性もあります。

でも、どちらがいいか「なんとなく」答えよと言われれば、どちらが好ましいでしょうか?

個人的には、雨は屋根からそのまま滴り落ちてきてくれた方が好きです。
そういえば実家の居間に寝転がって屋根から落ちる水滴をぼーっと見ていた記憶があります。

いろいろと考えさせられる建築でした。

おまけの内装写真です。

内装もすごく凝っていましたが
高度すぎて言葉にならず、ため息をこぼすばかりでした。

 

 

施工担当:前田

2016 12/14 9:57 Posted by 施工担当

ガレージのリフォーム

今回は、既存をうまく活かす事に挑戦したガレージについてです。

 
もともとは、こちらの写真のように
元々風合いのあるタイル貼りの外壁にラワンの無垢材の天井材をあしらった雰囲気の良い
ガレージでした。

一点問題があるとすれば、こちらも雰囲気は大変良いのですが
開けるのに力のいる、重い引違の格子スチールドア(SD)・・・。
今回、既存のデザイン・素材を活かしつつ電動シャッターの埋め込みに挑戦しました。

まず重いSD・レールを撤去しました。

上下のレール部分は、コンクリートの中でがっちりと設置されています。
周りのコンクリートや外壁タイルを一回り大きく斫る形で
埋まっている取付部分(溶接部分)を表して初めて撤去できます。
合わせてシャッターを埋め込む天井部分を大きく開口します。
その際、既存の天井材は、できる限り再利用(戻せるよう)できる様に
大工さんが丁寧に外し、保管しました。

 

その後に写真の様に鉄骨で柱型を作りました。
これが、シャッターを支え、シャッターのレールの受けになります。
鉄骨のままでは、工場の様になってしまいますので、
せっかくですから外部はタイル・内部は鉄板黒塗装にて仕上げます。

写真の銀色の触ると痛そうな板は、鉄板にラス網が溶接されている左官の下地材です。
これにタイル下地モルタルを左官をし、タイルを貼っていきます。

タイルも既存類似品をタイル屋さんに協力して頂き探しました。
天井内にシャッターを埋込、天井下地組を大工さんが復旧。

シャッター点検用の点検口の下地も作りました。

 

いよいよ仕上げの復仇です。

天井のラワン材を復旧。
タイルも復旧。
床コンクリートも目地付きで復旧。

 

その後、全体のクリア塗装が痛んでいたので全面を再塗装して完成です。
既存の風合いを活かして、機能性あるガレージになったと思います。

 

ちなみに写真のシャッタースイッチも新たに設置。

通常ですとこの様なリフォームでの設置では、
露出配管・配線でスイッチもボックスが露出するところを
電気屋さん渾身の作品として既存タイルに埋込事に成功。

 

できてしまえば当たり前にみえてしまうガレージの納まりかもしれませんが、
手間を惜しまない職人さんの意識とこだわりがある事で
当たり前のきれな仕上げが出来ている事を、少しでも感じて頂けますと幸いです。

施工担当:萩原

2016 10/5 8:42 Posted by 施工担当