カンボジアの遺跡めぐり vol.2

前回の〈カンボジア遺跡巡り vol.1〉のつづきです。

天空の城ラピュタのモデルとなったという説のあるベンメリア遺跡は
遺跡全体が木々に浸食され、多くの場所が崩壊しています。

今は観光のため木製の足場がありますが、基本的にはこの遺跡は修復はされていません。
逆に言うとアンコールワットなどの遺跡も修復前はこのような状態だったかと思うと樹木を取り払い、
途方もない数の石を積み直していることに気づかされます。
建設時に石を切り出した場所から運ぶために開けた小さな穴にガジュマルなどの種が落ち、
成長し根っこが絡みつき長い年月をかけて遺跡は徐々に崩壊へと向かいました。

   

遺跡の移動の途中で車内からみた人々の住まいは
シェムリアップの街とは違い高床の木造建築が多いです。
外壁は板を貼った家の他に、調湿性があるの為でしょうか、
バナナの葉を噴いた家もありました。
高床の床下の空間では子供が遊んでいたり、家族で食事をしていたり、
犬や鶏などが飼われていたり、ハンモックで昼寝をしていたり、生活の中心のようでした。
昼は暑くなる室内ではなく風通しのよい床下で過ごす生活に合わせた住まい作りですね。

少し足を伸ばしてトレンサップ湖も訪れました。
訪れた頃は乾季ですので湖のほとんどが水深1〜2mで面積が3,000㎢、
雨季になると水深9mで10,000㎢にまでなるそうです。
ちなみに琵琶湖が約670㎢ですので、乾季でもかなりの面積です。

 

 

巨大な湖に水上集落がいくつもあります。家もお店も学校も全て水上に浮かんでいます。
湖の上に住むと税金がかかりません。浮いているだけですので、
引越しは船に引っ張ってもらって移動するそうです。

 

乾季の為水が少なく港から水上集落のある場所までは
狭い幅の湖を泥の水しぶきを上げながら小さな船は進みました。
船がすれ違う時はギリギリを通過、スクリューを止めお互いに水がかからないようにしますが、
残念ながら推進力を失うと泥の掛け合い状態に…服がドロドロに …いい思い出ですね。
牛が水浴びをしている近くでなんと漁師が漁をし、子どもたちは笑顔で水遊びをしています。

たくさんの遺跡を訪れ歴史を感じて、
水上生活や高床式など現地の人の生活が垣間見れたアンコール遺跡でした。
また食事がとてもおいしく、物価が安いので充実の滞在となりました。
これからは保存を進めていく為、入れなくなる遺跡も増えてくるそうです。
興味のある方は早めに訪れてみてはいかがでしょうか。

設計担当:藤原

2016 7/26 10:59 Posted by 建築