数寄屋建築の「こけら葺き」の屋根。

紅葉狩りに立川の昭和記念公園へ行きました。

ぶらぶら歩いて、たまたま立ち寄った日本庭園の建物が
「数寄屋建築」ですごく凝っていて面白かったので書きたいと思います。

まず目に入ったのは「こけら葺き」の屋根。

 

薄い板を重ね合わせた屋根で、個人的には非常に意外でした。

「こんな屋根ありなのか~」「なんでこの屋根から現代の屋根に変わったのだろう」などなど
いろんな疑問が噴き出します。

3センチ角くらいの垂木が屋根下地として組んであるのは意味がわかるのですが
その上のギザギザしている部分の意味が分からなくてワクワクします。
よく見ると屋根垂木も角が削ってあって(面取り)細かく作り込まれています。
芸が細かい。

 

もっとも興味深かったのが、「深い軒と木の雨樋」。

 

 

「深い軒」は日本家屋によくありますが、「木の雨樋」は初めて意識して見ました。
簡単なつくりなのに趣があります。

そして雨樋があるのが「出入り口の上のみ」。

つまり出入り口以外は屋根に落ちた雨がそのまま真下の玉砂利を敷いたスペースに
落ちていくようになっています。
(玉砂利スペースの名称はすぐ調べられませんでした)

 

現代の戸建て住宅は、屋根に落ちた雨はすべて雨樋を通って効率よく排水管へ流されます。

どちらがいいか「明確に」答えよ。と言われればおそらく、
現代の都市部の狭い敷地に合わせるために軒は浅く、
室内を広くとれるようにした方が住空間の快適性は上がるでしょう。

また、軒を浅くすれば外壁を長持ちさせるために、必要以上に外壁に雨が当たらないように
全方位に雨樋を設置して効率よく雨水を排水する必要があると思います。
屋根からの雨水や雪が隣家へ流れてしまう可能性もあります。

でも、どちらがいいか「なんとなく」答えよと言われれば、どちらが好ましいでしょうか?

個人的には、雨は屋根からそのまま滴り落ちてきてくれた方が好きです。
そういえば実家の居間に寝転がって屋根から落ちる水滴をぼーっと見ていた記憶があります。

いろいろと考えさせられる建築でした。

おまけの内装写真です。

内装もすごく凝っていましたが
高度すぎて言葉にならず、ため息をこぼすばかりでした。

 

 

施工担当:前田

2016 12/14 9:57 Posted by 施工担当