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ビルリフォーム・リノベーション

マンションのように管理規約のないビルなら、思いのままにリフォームして暮らすことができます。
所有するビルを、住まいにリフォームする方が増えています。たいていのビルは駅や繁華街の近くに位置するため、暮らすことで通勤・通学時間を短縮でき、プライベートも充実します。またビルは、リフォームプランの自由度が高いことも特徴。事務所兼住宅にリフォームしたり、一部を賃貸にして家賃収入を得るなど、アイデア次第でいくつものメリットを生み出します。ビルの構造を活かし、ダイナミックな空間をつくるのもおすすめです。屋上でバーベキューをするなど、誰にも気兼ねすることのないビル暮らし。ビルのリフォームは、皆さんのライフスタイルを大きく変えてくれます。
ビルリフォーム・リノベーションのデザイン事例
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ビルリフォーム・リノベーション
事例 #324 江東区- 東京都 江東区
- 家族構成:
- 夫婦+子ども3人
- 築年数:
- 20年
- リフォーム面積:
- 127㎡
- 工期:
- 3ヶ月
- 費用:
- 2,263万円
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ビルリフォーム・リノベーションについて
クラフトが運営するオウンドメディア「リノベーションスープ」の記事にリンクします。
ビルで実現出来ること
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屋上テラスでパーティー
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事務所兼自宅にする
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1階にテナント
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1階をガレージにする
ビルをリノベして住む
マンションとの違い
ビルとマンションは構造的にほとんどが鉄筋コンクリート造ですが、リノベーションをする際には大きな違いがあります。それは工事の各種手続きに顕著に反映されています。通常、マンションのリノベーションを行う場合、マンションを管理する組合にリノベーションの許可を得る必要があります。さらに、専有部分以外はリノベーションをすることができないなどといった制限がどうしても多くなります。これがビルのリノベーションになると全く変わってきます。ビルを管理している人がお客さま自身なため、かなり自由にリフォームを行うことができるのです。マンションでリノベーションできるのは、自分の住んでいる、いわゆる専有部分だけですが、ビルの場合すべてが専有部分となるのです。
細かく壁で仕切ってそれぞれテナント貸ししていたフロアを、構造壁だけ残して間仕切り壁を撤去し、全て居住スペースにすることもできます。ビルの場合、こういった大胆な工事をすることができるため、マンションのリノベーションでは考えられない大空間をつくることも可能です。もちろん、自由に工事ができる分、自分で管理しないといけない部分もでてきます。それがビル全体の避難経路や防犯、エレベーターなどになります。
テナントが複数は入っている場合などは、管理の専門会社に任せるといったお客さまが多くなっています。ビル全体を居住スペースにしてもいいですし、一階部分、二階部分などの低層部分はテナントに貸すのもお客さま次第です。こういった場合は、ご自身のプライベートな空間と、テナントの共有部分の空間の管理の仕方もしっかりと考える必要があります。
木造一戸建てとの違い
ビルと木造一戸建てとの大きな違いは、その構造にあります。鉄筋コンクリート造や鉄骨造ではワンフロアを広い一部屋として使うことができます。また、高さを利用して光を取り入れれば、明るく開放的な空間を作り出すことが可能です。
工事に関しても、木造の場合、大工さんが中心の工事になりますが、鉄筋コンクリート造や鉄骨造では、鉄骨専門業者や軽天業者などビル建築に携わる業者さんがリノベーション工事の施工をします。設計やデザインも木造とは違った構造的な知識や経験が要求されます。これらを考えると、ビルのリノベーションの依頼先は経験と実績のある業者が安心です。
また、建物の一部をテナント貸しする場合、木造では住居部分と区別しやすいのですが、ビルの場合、共有して使うエントランスやエレベーターなどが必要になり、どう管理するかしっかりと考える必要があります。小さなビルの場合、専門の管理会社に依頼するのも難しい場合がありますので、リノベーションの設計段階で管理し易いように計画することが重要です。
鉄骨造のビルのリノベーション
鉄骨造のビルのリフォーム・リノベーション
鉄骨造のビルは鉄筋コンクリート造のビルと比べてリノベーションの自由度があります。
ブレース(×字の鉄筋)の位置を考慮すれば、外部のサッシの位置替えや階段、吹抜けも比較的造り易い構造です。プランニングする上で大空間も可能になります。ただ、外部の水回りなど各部の納まりが複雑になったりしますので、雨水の浸入には十分注意が必要です。特に古いビルでは外壁のモルタルのクラックや屋上の防水劣化からの雨漏れで鉄骨がさびているケースも少なくありません。しっかりとチェックする必要があります。また、スケルトンにしてリノベーションする場合は、耐震補強をする良い機会でもあります。構造材のチェックもしっかり行って必要があれば補強工事をします。将来的にもスケルトン・インフィルの考え方で、次のリノベーションを見据えて、設備配管などの計画を行うと、長期的に建物を使っていくことがより可能となります。
鉄筋コンクリート造ビルのリノベーション
鉄筋コンクリート造ビルのリノベーション
鉄筋コンクリート造は鉄筋の周りをコンクリートで覆って一体にした構造でRC造と呼ばれることもあります。
鉄筋は引張りに強く、圧縮には弱い性質があります。逆にコンクリートは圧縮には強く、引張りに弱い材料で、鉄筋とコンクリートを一体にすることで互いの長所を生かして成り立つ構造となります。また、鉄は火に弱く、錆やすいのでコンクリートで覆うことにで鉄筋を火や錆から守ります。
鉄筋コンクリート造のビルの構造は大きく二つに区別されます。ラーメン構造と壁構造です。鉄筋コンクリートは柱、梁、壁、床の構造部材で組み立てられていますが、ラーメン構造は柱と梁を一体的にフレームとして構成する構造です。壁と床だけで構成する構造が壁構造になります。壁構造では間仕切りの壁も撤去することが難しく、リノベーションでのプランの自由度があまりありません。ラーメン構造では構造壁を除いて間仕切り壁はほとんど撤去できるケースが多く、プランの自由度があります。開口部も鉄骨造のように比較的自由にとれる訳ではありませんが、構造を検討して窓を広げたり、新たなドアを設置できる場合もあります。鉄筋コンクリート造は一体として現場で造りますので、納まりが単純で防水がし易い構造ですが、漏水についてはしっかりとチェックが必要です。
鉄筋コンクリート造は木造と比較して対応年数は長い訳ですから、スケルトン・インフィルの考え方に基づいてリノベーションを計画し、長期的に建物を維持して使っていくことがとても望ましいと思います。
ビルのリノベーションの工事の注意点
ビルをリノベして住む工事の注意点
ビルのリノベーションは木造住宅のような大工さんが中心の工事とは違い、ビル建築に携わる鉄骨専門業者や軽天業者、ビル用のサッシ業者、防水業者などで工事が進めらていきます。鉄筋コンクリートや鉄骨の工事に精通した現場管理が求められ、構造的な知識がプランを考える上でも必要になってきます。
古いビルでは構造計算書や構造図がない場合もありますが、クラフトではパートナーの構造事務所と相談して、耐震的により良い方向になるように補強を行います。さらに専門の調査会社に依頼して精密な検査を行い、耐震補強工事をする場合もあります。また、外部足場を組んで大掛かりな工事を行う場合は、近隣や通行人に対し、十分配慮して安全対策を行い工事を進めなければなりません。
鉄骨造のビルリノベーション工事
鉄骨の建物をリノベーションする場合、必ずチェックしなければならないことは、構造体である鉄骨のサビの進行状況です。サビによって鉄骨の強度は著しく低下します。サビが発生する原因は外壁や屋上部分からの雨水の浸入が主です。
鉄骨造の外壁はALC(軽量気泡コンクリート)の場合がほとんどですが、相当古いビルでは、外壁がメタルラス+モルタル塗りの場合があります。ALCの場合、継ぎ目のコーキングの劣化による雨水の侵入が考えられますので、コーキングの打ち替えをする必要があります。メタルラス+モルタル塗りの場合、モルタルのひび割れからの雨水の浸入がよくありますが、築年数から考えても、一旦すべて撤去してサイディングなどで張替えすることをお勧めしています。
ビルの断熱工事
ビルを購入する方、またビルをお持ちの方は、必ず「断熱工事がされているか」を確認をしましょう。住宅と違い、事務所ビルの場合はそれほど古いビルでなくとも、断熱工事をしていないケースが少なくありません。内壁や天井を剥がすリノベーションであれば、必ず断熱工事を行いましょう。
断熱工事には「外断熱工法」と「内断熱工法」があります。ただし下地の強度や敷地境界により、リノベーションでの外断熱工法を採用することは難しく、大半が内断熱工法になります。ビルの構造は、一般的に鉄筋コンクリート造か重量鉄骨造です。鉄筋コンクリート造の断熱工事では、コンクリート面に硬質ウレタンフォームを吹付け、下地を組んで「PB+仕上材」とします。重量鉄骨造の断熱工事では、外壁はALC板がほとんどですが、ALCでは断熱材として不十分なため、鉄筋コンクリート造と同じように硬質ウレタンフォームを吹き付け、下地を組んで「PB+仕上材」となります。
以前の断熱工事は硬質ウレタンフォームを吹付け、その上から接着剤を用いるGL工法でボードを貼っていました。しかし、鉄骨の揺れによるボードのひび割れが誘発されるため、現在は軽鉄で下地を組み、ボード張りという方法が採用されます。「ビルは断熱不要」とされる風潮がありましたが、省エネ効果が期待され、最近ではビルの断熱も一般的になってきました。事務所は「エアコンを効かせればいい」というのは昔の考え方です。ましてやビルを住まいにするのであれば、快適な暮らしのためにもしっかりと取組むべきでないでしょうか。
カバー工法
サッシの取り換えの方法の一つに、カバー工法と呼ばれる工法があり、クラフトのビルのリノベーションでも多く採用しています。
カバー工法のメリットは、既存のサッシを利用して工事を行うため、躯体を傷つけないこと、費用的にも安く済むことです。カバー工法は、既存のサッシの四方枠の内側に、さらに新しいサッシを取り付けるため、既存のサッシよりも若干サイズが小さくなります。また、サッシの4方枠が太くなって見た目がちょっと重厚になります。サッシやガラスについては最新の製品を選ぶことができるので、断熱性を高めたい、デザイン性を高めたい、防音性を高めたいといったご要望にもお応えすることができます。
古いビルの場合、サッシのガタつきが気になりますが、カバー工法でサッシを交換すれば、気密性もよく、開閉もスムーズになります。
サッシの全交換
鉄筋コンクリート造や鉄骨造の躯体からサッシの枠ごとすべて撤去して、新たなサッシを入れ替える工事の場合、内部のサッシ木枠や壁のボードを新しいサッシの大きさより一回り大きく撤去する必要があります。
サッシは通常はコンクリート躯体のサッシアンカー、もしくは鉄骨下地にに溶接され、さらに状況によっては防水モルタルで充填されていますので、内部からサッシ廻りのモルタルを斫って溶接を切断してサッシを撤去しなければなりません。
コンクリートの場合、外側の躯体(通常アゴ)をキズ付けないように注意が必要です。新しいサッシを取り付けた後のコーキングは大変重要ですので、しっかりと管理が必要です。
ビルの屋上の防水
鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物にとって、雨漏れは大敵です。特に屋上から雨水が浸入した場合、階下の構造躯体にまで影響を与え、ビル全体の耐久性を弱めてしまうこともあります。10年〜15年を目安に防水のチェックを行い、補修または、やりかえをを検討しましょう。
防水工事は主に4つの工法があります。
・アスファルト防水の主なメーカー:田島ルーフィング㈱
・シート防水の主なメーカー:ロンシール工業
・FRP防水の主なメーカー:アイカ工業 ジョリエース
・ウレタン塗布防水の主なメーカー:田島ルーフィング㈱
ドレン廻りで漏水していることがよくあります。この場合は既存のドレンを撤去し、新たなドレンを設置してから防水を行います。また、中途半端な防水工事は必ずまた漏水を引き起こします。特にRCの防水は雨漏れをしているヶ所を特定するのはとても困難、漏れが発生したら全体的に防水をやり直すことをお勧めします。
ビルに住む場合の水まわり
テナントビルの場合、浴室がない場合がほとんどで新たに設置することになります。当然、排水管が必要になりますが、階下に配管を通すか、床上に配管することになります。経路をよく確認することが大切です。
また、キッチンもテナントビルでは、小さな電気コンロの場合も多く、レンジ用の排気ダクトを新規に設置する必要があります。梁などの位置に注意して、ダクトの曲がりができるだけないように外壁を貫通して排気をとります。
さらに、バルコニーがない場合は、エアコンの室外機はほとんどの場合、屋上に設置することになります。配管は目立たない外壁面か、内部にパイプスペースを設けて屋上まで通しますが、配管の距離が長くなりがちなので、エアコン機器を選定する時、配管距離の制限もあるので注意が必要です。給湯機の設置も室内型で排気ダクトと合わせて検討するようになりますが、スペースがあれば電気温水器の設置もできます。
ビルの場合、一戸建てやマンションとは違った水まわりの計画が必要です。
ビルリフォーム・リノベーション
ビルリフォーム・リノベーションの事例です。都心のビルのほとんどは鉄骨造か鉄筋コンクリート(RC)造です。耐震性に優れ、リフォーム・リノベーションに適した構造。しかし、キッチンや浴室を新設する必要があるため、ビルに関する知識や経験、現場管理能力が必要です。クラフトはリフォーム・リノベーションによって、ビルに付加価値を生みだします。