アンティークレンガ貼り

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ヴィンテージやアンティークがお好きな方は、リフォーム・リノベーションで
アンティークレンガを使いたい、と思うこともあるのではないでしょうか。

アンティークレンガとは、古い住まいを解体したときに出るレンガを
スライス加工し、壁に貼る装飾材として復活させたもの。
風や雨、日差しにさらされているうちに、変色・変形している様子には
訴えかけてくるような独特の風合があり、今とても人気です。

日本でも明治時代はレンガづくりの建物が流行していましたが、
関東大震災で多大な被害が出たことから、地震にはとても弱いことが発覚し、
それ以降はレンガづくりの建物が少なくなりました。
そのため、日本国内にはアンティークレンガはあまり残っておらず、
今、建材として出回っているアンティークレンガは
ほとんどが海外から輸入しているものになります。

今回、こちらのお住まいの柱に貼ったレンガは、本場・イギリスのアンティーク。
クラフトのデザイナーと、お施主さまがショールームへ行き、
膨大なアンティークレンガのなかからお気に入りを選んだそうです。
橙や黄みがかっていたり、灰色にすすけていたり、凹凸があったり、穴があいていたり、
ひとつひとつ表情が異なります。
これらをどのように配置するかによって、雰囲気も変わってしまうため、
どの角度から見てもアンティークレンガの趣が活かされるよう
ランダムに配置しました。

施工方法は職人さんによって異なりますが、
基本的には板やモルタル下地に張付材を塗り付け、その上からレンガを貼ります。
2日ほど養生して張付材を乾燥させた後、目地の部分をブリックモルタルで埋めます。
表面に盛り上がっているモルタルは、コテなどで削り、フラットにして完成。

アンティークレンガは、新品よりも希少で高価格です。
建物を解体した後、レンガを取り出し、さらにモルタルを取り除くという作業に、
随分手間がかかってしまうからです。
また、供給が需要に追いつかないことも理由の1つです。
それでも、一部の壁や柱に貼るだけでぐっとイメージが変わりますから
使うだけの価値はあると思います。
気になる方は、クラフトのデザイナーにご相談ください。

2014 4/4 3:34 Posted by IN邸

ユニットバス施工

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ユニットバスを組み立てている途中です。

ユニットバスは、工場で生産された床や壁、天井、浴槽を現場に搬入して
それぞれのパーツを組み立てていきます。
ミストサウナや魔法びん浴槽など、高機能の商品が各メーカーから豊富に出ており
選択肢が多いことも魅力です。
また、職人さんが石やタイルを貼って仕上げる現場造りと比べると
短い工期で完成し、コストも抑えられるというメリットがあります。
もちろん防水や排水も万全です。

ただし、住まいのなかに間仕切り壁を設ける前の、パーツを搬入しやすいときに
設置しなければなりません。
ユニットバスは受注生産のため、発注から納品まで3週間ほど、
仕様によっては1ヶ月かかることも。
その期間を念頭におき、希望する納期から逆算して計画的に発注します。

今回のように既存の窓を活用する場合は、パネルを窓枠に合わせてカットするといった
現場作業が必要になりますが、それでも1〜2日で完成するため助かります。

ただし、台風や地震のような自然災害によって工場が操業停止したり、
物流がストップするなどして、住まいの完成自体が遅れてしまうことがあります。
実際に先日の大雪では、ほとんどのキッチンメーカーの納品が遅れてしまい、
私たちとしても、一刻も早く納品されることを待つことしかできませんでした。
このように、「ユニットバスは工場生産だから安心」とは言えないのが現状です。

考えてみれば、リフォームには何かしら想定外の事態が付きものです。
解体してみると意外な場所に梁があった、水漏れしていた、なんていう
ことは珍しくありません。
その度に、デザイナーと相談して急遽プランを考え直したり、
防水工事を行ったりと、臨機応変に対応してきました。

現場監督としては、どのようなことが起こっても冷静に判断し、
職人さんたちに適切な指示を出せるといいな、と思っています。

2014 3/7 3:33 Posted by IN邸