ちょうどお盆休み前の今日、お施主さまへの引き渡しとなりました。
夏の盛りの暑さもあり、また工事内容も少し大変なものだったので
完成したときは心からほっとしました。
クラフトでは、できるだけ住民の方がいらっしゃらない時間帯に工事を行う、
ホコリを飛ばさない、タバコを吸わない、エレベーターを独占しない、
など近隣の方のご迷惑にならないためのさまざまな配慮をしています。
それでも今回、近隣の方からの強いご要望で、
全窓を閉めた状態で工事を行うことに。
季節は暑さの盛りですから、それはもう、炎天下に駐車した車内のような
この世のものとは思えない暑さ。
吹き出る汗をタオルで拭いながら、作業を進めていきました。
そうしたなか、私たちをとくに悩ませたのがレベル調整です。
レベル調整とは、この床面のガタつきをなくして
水平になるように調整すること。
なぜ水平にこだわる必要があったかと言うと、
6枚も連なった引き戸を取り付けるため。
既存の床では少しのガタつきがあるため、
床との接合面にやや高さのある敷居を入れなければ設置できない状態でした。
しかし、それでは野暮ったい印象になってしまいますね。
フローリングは、カーペットなどと異なり、
少しの床の歪みでも表面に現れてしまいます。
そこで今回のように、レベルを調整して正確に水平を出してあげたことで
開閉もスムーズ、見た目もすっきりとスマートに仕上げることができました。
クラフトのリフォームはデザインの美しさを重視しているため
「施工性」よりも、断然「美しさ」を選びます。
そしてそのこだわりが、私たち現場の仕事をいっそう複雑なものにしているのですから、
こんな暑い日には、デザイナーに「ちょっと勘弁してよ〜」
なんて言いたくなっちゃう気持ちも、少しくらいはご理解いただきたいです。
しかし、こうしてお引き渡しの日を迎え、お客さまの喜んでくださる顔を見ていると、
「やっぱりやってよかった」と思う。
日々、この繰り返しです。