階段の壁の施工中です。
1階から3階の階段の壁には木目のパネルを張って、
LDKのイメージに合わせていく計画です。
このパネルは、合板などの表面に木目柄のシートを張ってつくられています。
壁の寸法を正確に測り、家具屋さんにオーダーしたパネルを
現場の職人さんたちが、図面と寸分違わず張っていきます。
既存の家に搬入するため、大きすぎると開口から入らないし、
小さすぎても施工作業が増えてしまうため、
ほどよい塩梅のサイズで設計しているところがミソです。
張るときに注意したいのは、継ぎ目が目立たないように木目をそろえること。
左右のパネル間の目地は、縦方向の木目なので、比較的模様をそろえやすいのですが
上下間の継ぎ目が目立たないように張るのは、いくら図面できちんと設計しているとは言え難しい。
上から下まで木目が連続しているように張った方が、
いかにも大木に包まれているようでほっとするし、美しいですよね。
現場には、デザイナーからたくさんの細かな指示が届けられます。
受け取った瞬間、ぎょっとするような複雑さ極まる指示もしばしば。
クラフトのデザイナーのこだわりは、もはや執念の域まで達しているわけです。
住まいは、安全で、機能的で、美しくなければならない。
3階は上階に続く階段が無いため、比較的サクサクと施工できます。
しかし、階段がある1〜2階が難しいところ。
写真でもわかるように、壁と階段の間にはわずかしかスペースがありません。
この間を縫うようにして、パネルを張っていきます。
この間にパネルを張る方法は、図面で指示ができない。
私たち現場担当のこれまでの技術とカン、経験で進めていきます。
何より、職人さんを含めた現場のスタッフには、
これまでどんなに無理難題な図面でも、かえってデザイナーが驚くような
技術で応えてきた、という自負があります。
今回もなかなか手間のかかる作業になりそうです。
みんなでがんばりましょう!