床の断熱工事

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集合住宅と違って、一戸建ての冬の寒さは格別ですね。
暖房を効かせても、どことなく冷気が入り込んでくるような・・・。

こちらは、木造の在来工法の住まい。
地面から入り込んでくる冷気を防ぐため、1階の床に断熱工事を施しました。
ガラス繊維からできたグラスウールの断熱材を、根太間にピンやテープで一つひとつ固定していきます。
この根太(ねだ)という言葉にはあまり親しみがないと思いますが、
床板のすぐ下に取り付けた木材のことで、
高さ45mm角ほどの細い根太が、303〜455mmの間隔で並んでいます。
さらにその下には、105mm角の大引きという部材が
910mm間隔で根太と垂直に横たわっています。
間隔の基準は決まっていて、これよりも開いていたりすると
上に敷いた床材が人や家具の重さに耐えられなくなってしまいます。
どんなに見た目が美しい住まいでも、土台が不安定だと地震が来たときに傾いてしまい、とても危険です。
仏つくって魂入れず、なんて言葉がありますが、まさにそのとおりですね。

見えない部分だからこそ、販売・施工した企業の真価が問われる部分。
リフォームでスケルトン状態にするときは、構造部分も見直したほうがよいと思います。

写真のように断熱材を根太間に固定したら、上から合板を張って
合板と根太部分が重なる部分に釘を打ち付けます。

この方法は在来工法によく採用される断熱方法で、
外張り断熱に比べて施工がしやすく、コストも低いため、
リフォームで住まいの基本性能を見直すときにお勧めしています。

きちんと断熱工事をした住まいは、冬はあたたかく、夏は涼しい。
さらに、通風や採光をきちんと考えて設計すれば、
自然のエネルギーで快適に過ごすこともできますよ。

2013 10/1 4:35 Posted by WI邸